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2019.02.14 12:30

『天国でまた会おう』注目の新進俳優ナウエル・ペレーズ・ビスカヤートのメイキング映像が到着

  • Fan's Voice Staff

2018年セザール賞13部門ノミネート・5部門受賞を果たしたフランス映画『天国でまた会おう』のメイキング映像が公開されました。

1918年、休戦目前の西部戦線。生き埋めにされたアルベールを救ったエドゥアールは、その時に顔に重傷を負ってしまう。パリに戻った二人を待っていたのは、戦没者は称えるのに帰還兵には冷たい世間。仕事も恋人も失ったアルベールと、生還を家族にひた隠しにするエドゥアール。そこに、声を失ったエドゥアールの想いを“通訳”する少女が加わった。一度は負けた人生を巻き返すために、彼らは国を相手にひと儲けする大胆な詐欺を企てる。だが、そこには隠された本当の目的があった──。

戦場で死にかけ、その後深い友情で結ばれていく年の離れた二人の主人公。そのひとりエドゥアールを演じるアルゼンチン人俳優ナウエル・ペレーズ・ビスカヤートは、2017年カンヌ国際映画祭でグランプリに輝いた『BPM ビート・パー・ミニット』で、死と隣り合わせの人生を鮮烈に生き抜いたHIV陽性患者ショーンを熱演し、日本で初めて劇場公開された出演作で鮮烈な印象を残しました。本作で演じるエドゥアールに対しても、SNSでは「BPMの彼だ!」といった投稿は数多く見られ、すでに熱い視線が注がれている注目の“ネクストカマー”です。

ナウエルが演じるエドゥアールは、母を早くに亡くし大企業を経営する父親との対立が深まり、終戦とともについに絶縁することになる御曹司。幼い頃から画家を夢見ていましたが、戦地でもうひとりの主人公アルベールを救った時に顔の半分を失う重傷を負いその夢は絶たれてしまいます。年の離れた奇妙な友情を育むことになる彼の励ましもあり、沢山の仮面を作りそれを着けることで、様々な“心”を代弁させていきます。

そんなエドゥアールが御曹司としての片鱗を見せるのが、アルベールとひとりの少女を従え薄暗い彼らの住処をステージに変えてみせるダンスシーン。その場面でエドゥアールはお手製の“お札のライオン”の仮面を着け、1920年代らしい軽快かつ洒落たダンスを披露します。

映像は、撮影の半年も前からコーチから振り付けのレッスンを受ける様子を時系列で捉えており、最初は見よう見まねでぎこちない動きが、徐々に自分のものとなり、撮影本番では一緒に踊る2人を華麗にリードしています。また、アルベール役でもあるアルベール・デュポンテル監督との本編とは違った掛け合いが見られるのにも注目。

さらにエドゥアールは、劇中ある目的のために再び絵を書くための筆を取ることになりますが、映像にはデッサンの特訓の様子も収められています。劇中のエドゥアールは多くの場面で仮面やマスクを着けているため、ナウエル自身の一度見たら忘れがたい瞳や印象的な顔立ちが見られる、貴重なメイキング映像となっています。

ナウエルは、こうしたダンスやデッサンなど多くの事前アプローチを行ったことについて、「僕にとっては喜びでした。自分の世界とは違う世界に浸る可能性を持っていることも、この職業が好きな理由なんです。役を作り出すために多くのことに没頭する時間を得られることは、大きな喜びでもあります」と振り返っています。そんなナウエルについてアルベール・デュポンテル関東は、「エドゥアールの視線、動き方、生意気で冷やかすような表情、ナウエルはそのすべてを持っていました。彼はその視線に、登場人物の想いを凝縮させたんです。あとは私が撮影するだけでした」と“共演者”を絶賛しています。

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『天国でまた会おう』(英題:See You Up There)

1918年、休戦目前の西部戦線。生き埋めにされたアルベールを救ったエドゥアールは、その時に顔に重傷を負ってしまう。パリに戻った二人を待っていたのは、戦没者は称えるのに帰還兵には冷たい世間だった。仕事も恋人も失ったアルベールと、生還を家族にひた隠しにするエドゥアール。そこに、声を失ったエドゥアールの想いを“通訳”する少女が加わった。一度は負けた人生を巻き返すために、彼らは国を相手にひと儲けする大胆な詐欺を企てる。だが、そこには隠された本当の目的があった──。

監督/アルベール・デュポンテル
原作/ピエール・ルメートル「天国でまた会おう」(平岡敦訳/ハヤカワ・ミステリ文庫)
脚本/アルベール・デュポンテル、ピエール・ルメートル
出演/ナウエル・ペレーズ・ビスカヤート、アルベール・デュポンテル、ロラン・ラフィット、ニエル・アレストリュプ、エミリー・ドゥケンヌ、メラニー・ティエリー
原題:Au Revoir Là-Haut/2017年/フランス/フランス語/117分/カラー/シネマスコープ/5.1ch/日本語字幕:加藤リツ子/PG-12

日本公開/2019年3月1日(金)、TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー
配給/キノフィルムズ/木下グループ
© 2017 STADENN PROD. – MANCHESTER FILMS – GAUMONT – France 2 CINEMA
場面写真:©Jérôme Prébois / ADCB Films