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2019.02.12 20:48

『ブラック・クランズマン』の70年代ファッションに注目!衣装デザイン画が到着

  • Fan's Voice Staff

鬼才スパイク・リー監督最新作『ブラック・クランズマン』より、主人公の黒人新米刑事ロンと、地元コロラド大学の黒人学生団体の代表を務めるパトリス二人の劇中カットが、衣装デザインのスケッチ画と共に公開されました。

本作の衣装を担当したのは、同じくスパイク・リー監督によるNetflixシリーズ「シーズ・ガッタ・ハヴ・イット」の衣装デザインを担当し、衣装デザイナー組合賞を受賞したマーシー・ロジャース。ロジャースは、本作の衣装デザインの準備を始めるにあたり、『國民の創生』と『風と共に去りぬ』を観て、アメリカ議会図書館やハワード大学(ロジャースの母校で、クワメ・トゥーレの母校でもある)に出かけ、当時の歴史的な資料を読み直したといいます。「当時の記録文書や、ストークリー・カーマイケル(クワメ・トゥーレ)が残した資料を読むのは楽しかった。1970年代に出版された書籍や雑誌をひたすら読んで、写真に残したの。当時の人の服にはじまって、ヘアアクセサリーにまで注目した。装飾品は、当時の人たちにとって、本当に重要なアイテムだった」とその準備期間について話すロジャース。

そんな彼女は本作のために古着を調達。しかし、ロンについては、彼を象徴するような衣装を自ら制作しています。例えば、デニムのスーツや靴。また、スパイク・リー監督から、ロン役を演じるジョン・デヴィッド・ワシントンにはクラシックなデザインのNikeコルテッツを履かせるようにと依頼されていたといいます。「スパイクから、ロンの衣装についていくつか指示を受けた。ロンは、いろんな場面でジュエリーを身につけている。彼はそうやって、自分を上品で洗練された人物に見せているの。ジョンが衣装を身につけたところを見たとき、本物だ、と思った。まるで、70年代に瞬間移動したみたいだった」と語るロジャースは、ロンがどのシーンでも観客の目にとまるよう、彼の衣装は周囲の人よりもほんの少し明るい色調にしたとのこと。

ローラ・ハリアーは「ずっと、70年代を舞台にした作品に出演したいと思っていました。当時のファッションや、音楽、映画が大好きだった。そういう要素って、役作りをする上で大切だと思います。アフロのウィッグをつけて、黒の革ジャンを着て、メガネをかけてみたら、自然にパトリスになることができました。パトリスのことをよく理解するうえで、衣装はひとつの手段でもあります」と、ブラックパンサー党を率いるパトリスという若い知識人を演じるうえで、衣装がもたらしてくれた役への影響は大きかったことを明かします。

マーシー・ロジャース(Marci Rodgers)

ハワード大学でマーケティングを学んでB.B.A.を取得、フロリダ国際大学でM.B.A.を取得。さらに、ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションとセントラル・セント・マーチンズでは、ファッションデザインとマーケティングを学んだ。最近の作品では、Netflixシリーズ「シーズ・ガッタ・ハヴ・イット」の衣装デザインを担当し、衣装デザイナー組合賞を受賞。シーズン2でも衣装デザイナーを務める。映画作品では、今後公開となるスティーヴン・ソダーバーグ監督作『High Flying Bird』などがある。

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『ブラック・クランズマン』(原題:BlacKkKlansman)

1979年、アメリカ・コロラド州コロラドスプリングスの警察署でロン・ストールワースは初の黒人刑事として採用される。署内の白人刑事から冷遇されるも捜査に燃えるロンは、新聞広告に掲載されていた過激な白人至上主義団体KKK(クー・クラックス・クラン)のメンバー募集に電話をかけてしまう。自ら黒人でありながら電話で徹底的に黒人差別発言を繰り返し、入会の面接まで進んでしまう。問題は黒人のロンはKKKと対面することができないことだ。そこで同僚の白人刑事フリップ・ジマーマンに白羽の矢が立つ。電話はロン、KKKとの直接対面はフリップが担当し、二人で1人の人物を演じることに。任務は過激派団体KKKの内部調査と行動を見張ること。果たして、型破りな刑事コンビは大胆不敵な潜入捜査を成し遂げることができるのかー!?

監督・脚本/スパイク・リー
製作/スパイク・リー、ジェイソン・ブラム、ジョーダン・ピール
出演/ジョン・デヴィッド・ワシントン、アダム・ドライバー、ローラ・ハリアー、トファー・グレイス、アレック・ボールドウィンほか
2018年/アメリカ/カラー/デジタル/英語/映倫:G指定

日本公開/2019年3月22日(金)、TOHOシネマズ シャンテほか全国公開
配給/パルコ
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