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2018.12.10 12:00

第44回ロサンゼルス映画批評家協会賞発表!外国映画賞は『バーニング 劇場版』と『万引き家族』が同時受賞

  • Fan's Voice Staff

ロサンゼルス映画批評家協会が2018年の映画作品に贈る「第44回ロサンゼルス映画批評家協会賞」の受賞作品が、12月9日(現地時間)に発表されました。

『ROMA/ローマ』© Netflix

作品賞は、Netflix配給による『ROMA/ローマ』が受賞。

『ROMA/ローマ』は、1970年代メキシコシティのローマ地区を舞台にした人間ドラマ。『ゼロ・グラビティ』でアカデミー賞監督賞を受賞するなどハリウッドでも活躍しているアルフォンソ・キュアロン監督(メキシコ出身)の作品とはいえ、スペイン語、モノクロ、ノン・スター映画というアート映画が米国の批評家賞で作品賞を受賞することは快挙といえるでしょう。同作品は、今年のベネチア国際映画祭でも最高作品賞の金獅子賞を受賞している傑作。アカデミー賞へどう絡むのかも注目されます。

『バーニング 劇場版』©2018 PinehouseFilm Co., Ltd. All Rights Reserved

外国語映画賞には、村上春樹の短編「納屋を焼く」を原作とした韓国の巨匠イ・チャンドン監督の『バーニング 劇場版』と是枝裕和監督の『万引き家族』が同時受賞しました。『万引き家族』は、ゴールデングローブ賞にもノミネートされていますが、アカデミー賞ノミネートも固いと思われます。

『万引き家族』©2018フジテレビジョン、ギャガ、AOI Pro.

アニメーション映画では、ゴールデングローブ賞にもノミネートされている『スパイダーマン:スパイダーバース』が受賞。

ロサンゼルス映画批評家協会賞は、1971年から始まった賞で、米国の映画批評家賞の中でも重要視されている賞。アメリカ作品に偏らず、外国映画の受賞が多いのが特徴です。

昨年は、ティモシー・シャラメとアーミー・ハマーの共演で話題となった『君の名前で僕を呼んで』が作品賞を受賞し、アカデミー賞でも作品賞にノミネート。『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』が次点入りとなりました。

以下、受賞一覧です。

作品賞

『ROMA/ローマ』
次点:『バーニング 劇場版』

監督賞

デブラ・グラニック『Leave No Trace』
次点:アルフォンソ・キュアロン『ROMA/ローマ』

主演男優賞

イーサン・ホーク『First Reformed』
次点:ベン・フォスター『Leave No Trace』

主演女優賞

オリヴィア・コールマン『女王陛下のお気に入り』
次点:トニ・コレット『へレディタリー/継承』

助演男優賞

スティーヴン・ユァン『バーニング 劇場版』
次点:ヒュー・グラント『パディントン2』

助演女優賞

レジーナ・キング『ビール・ストリートの恋人たち』
次点:エリザベス・デビッキ『妻たちの落とし前』

脚本賞

ニコール・ホロフセナー、ジェフ・ウィッティ『Can You Ever Forgive Me?』
次点:デボラ・デイヴィス、トニー・マクナマラ『女王陛下のお気に入り』

美術賞

ハナー・ビーチラー『ブラックパンサー』
次点:フィオナ・クロムビー『女王陛下のお気に入り』

編集賞

ジョシュア・オルトマン、ビン・リウ『Minding the Gap』
次点:アルフォンソ・キュアロン、アダム・ガフ『ROMA/ローマ』

撮影賞

アルフォンソ・キュアロン『ROMA/ローマ』
次点:ジェームズ・ラクストン『ビール・ストリートの恋人たち』

作曲賞

ニコラス・ブリテル『ビール・ストリートの恋人たち』
次点:ジャスティン・ハーウィッツ『ファースト・マン』

外国語映画賞

『バーニング 劇場版』、『万引き家族』(同時受賞)

ドキュメンタリー/ノンフィクション映画賞

『消えた16mmフィルム』
次点:『Minding the Gap』

アニメーション映画賞

『スパイダーマン:スパイダーバース』
次点:『インクレディブル・ファミリー』

新人賞

クロエ・ジャオ(『ザ・ライダー』)

特別賞

『The Other Side of the Wind』

ダグラス・エドワード インディペンデント/実験映画映像賞

エヴァン・ジョンソン、ガレン・ジョンソン、ガイ・マディン『Green Frog』

功労賞

宮崎駿