シャーロット・ランプリング主演『ともしび』日本版予告映像が公開
- Fan's Voice Staff
『さざなみ』『まぼろし』につづき、年輪を重ねるにつれ、未踏の美しきオーラを放つシャーロット・ランプリング主演の感動作『ともしび』の予告映像が公開されました。ナレーションは夏木マリ。
ベルギーのある小さな都市。「私はまた戻ってしまった。あなたのお人形に」とアンナ(シャーロット・ランプリング)が独り言のように呟く、意味深なセリフから始まる本予告映像。その後映し出されるのは、夫と2人だけで囲む簡素な食卓、演劇のワークショップ、そして、豪奢な家庭での家政婦の仕事の風景。この平穏な日常がいつまでも続くと思っていたアンナですが、夫が突然収監されたことにより、少しずつその歯車が狂い始めます。
通っていた会員制プールでは「この会員証はもう使えません」と告げられ、天井には、上の階から漏れ出す汚水により、もうぬぐうことができなくなったシミが現れます。それはまるで、彼女がずっと現実から目をそらしながら生きてきたことで徐々に浮かび上がってきた、これまで積み上げた人生のほころんでいく予兆のようにも思えます。
疎遠になっている孫の誕生日が近づいていたためケーキを焼いて息子の家を尋ねるも「なぜ来たんだ」「誰も歓迎していない」と、目の前で容赦なく閉ざされる扉と激しい拒絶にあい、駅のトイレで号泣するアンナ。これまで一切の感情を押し殺して生きて来たアンナが、人目を憚らず泣くことができる場所はここだけなのです。
夫の部屋の掃除中に偶然見つけたある写真。「見つけたの、あの写真を…」と収監された夫に告げ、「一人で向き合わなくては、自分自身と」窓の外を呆然と見つめるアンナ。砂浜をしっかりとした足取りで歩き出します……。
老年にさしかったアナに一体なにが起きたのか?人は一度犯してしまった罪は、二度と許されないのか?そもそも彼女は自分の人生を生きていたのか?そして「決して明らかにしてはならぬ家族の秘密」とは?人生の終盤、さまざまな業を背負ったひとりの女性が、もう一度“生きなおし”を図るまでの、哀しみと決意を追う人生最後のドラマを、ミステリー小説のごとく描きます。
本作は2017年の第74回ベネチア国際映画祭コンペティション部門に選出され、シャーロット・ランプリングが見事主演女優賞を受賞。日本公開は2019 年1月。
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『ともしび』(原題:Hannah)
監督/アンドレア・パラオロ
脚本/アンドレア・パラオロ、オーランド・ティラド
製作/アンドレア・ストゥコビッツ、ジョン・エンゲル、クレマン・デュヴァイン
音楽/ミケリーノ・ビシェリャ
撮影/チェイス・アーヴィン
出演/シャーロット・ランプリング、アンドレ・ウィルム、他
2017年/フランス=イタリア=ベルギー/フランス語・英語/カラー/4Kスコープ/5.1ch/93分
日本公開/2019年1月、シネスイッチ銀座ほか全国順次公開
配給/彩プロ
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