1967年の暴動とは?オスカー監督キャスリン・ビグロー最新作『デトロイト』特別映像公開
- Fan's Voice Staff
アカデミー賞有力候補キャスリン・ビグロー監督の最新作『デトロイト』。作品の舞台となっている1967年に発生したアメリカ史上最大級の暴動発生当時の状況を振り返る特別映像が公開されました。
自動車産業で栄える1960年代のデトロイトは、180万人が暮らすアメリカ5番目の都市として繁栄していました。モータウン・レコードの発祥の地としても知られ、文化や音楽も盛んに繁栄する街が内包する巨大な闇。第一次世界大戦後、世界からアメリカへの移民は激減し、労働力不足に陥ったデトロイトの自動車産業界は、南部の黒人たちを動員しましたが、人種差別が蔓延する中、低所得者である黒人労働者の格差社会は改善されず、日々積み重なる不満がいつ爆発してもおかしくない一触即発の緊迫感が街を覆っていました。
そんな中発生したのが“デトロイト暴動”です。1967年7月23日の深夜、デトロイト市警が、ベトナム帰還兵を祝うパーティーが行われていた酒場で強引な手入れを行ったことに対し、黒人への不当な捜査に地元住民たちが反発。これをきっかけに大規模な略奪、放火、銃撃が各地で勃発し、警察だけでは対処できないこの非常事態にミシガン州は軍隊を投入、遂には連邦軍空挺部隊が展開するに至ります。戦場と化したデトロイト市の秩序は5日間に渡って崩壊し、死者は43名、逮捕者は約7,000名に及ぶ、アメリカ史上最大級の暴動となりました。
映画『デトロイト』は、1967年7月、連日暴動が続く中で起きた恐怖に満ちた事件をテーマにした社会派サスペンスです。舞台となるアルジェ・モーテルで一体何が起こったのか。全世界を震撼させた禁断の真実が、今、スクリーンに!
監督は、女性で史上初のアカデミー賞監督賞に輝いたキャスリン・ビグロー。イラク戦争におけるアメリカ軍の爆弾処理班に従事する兵士の姿を描き、低予算ながら米国アカデミー賞6部門を受賞した『ハート・ロッカー』(06年)。続く『ゼロ・ダーク・サーティ』ではオサマ・ビンラディンのアジトの中へと潜入させた“鉄の女”ビグローが、徹底したリアルな描写による圧巻の臨場感、先が読めないスリリングなストーリーテリングで事件の真相に肉迫します。
『デトロイト』は、2018年1月26日(金)より全国ロードショー!
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『デトロイト』(原題:DETROIT)
1967年7月、米史上最大級の暴動勃発。街が戦場と化すなかで起きた“戦慄の一夜”
暴動発生から3日目の夜、若い黒人客たちで賑わうアルジェ・モーテルに、銃声を聞いたとの通報を受けた大勢の警官と州兵が殺到した。そこで警官たちが、偶然モーテルに居合わせた若者へ暴力的な尋問を開始。やがて、それは異常な“死のゲーム”へと発展し、新たな惨劇を招き寄せていくのだった…。
監督/キャスリン・ビグロー
脚本/マーク・ボール
出演/ジョン・ボイエガ、ウィル・ポールター、ジャック・レイナー、アンソニー・マッキー
2017年/アメリカ/英語/142分/アメリカンビスタ/カラー/5.1ch/日本語字幕:松崎広幸
2018年1月26日(金) TOHOシネマズ シャンテ他全国公開
提供/バップ、アスミック・エース、ロングライド
配給/ロングライド
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